国家資格となるWebデザイン技能検定

厚生労働省には、労働者の技能と地位向上を目指す資格として、技能検定があります。
128職もの資格が認定されていますが、その中の一つとしてウェブデザインの技能を認定しているのが、Webデザイン技能検定です。

合格すると、ウェブデザイン技能士を名乗ることができます。
これは法律で定められた独占名称であり、合格していない人間が名乗ることはできません。

時代とともに要求が強くなったウェブデザイン

ウェブに関するホームページのデザインや作成技能ということを考えていくと、パソコンやスマートフォンの発展とともに、なくてはならない能力となってきています。
これまで国家資格などは設定されてはいませんでしたが、それだけの需要が高まってきているともいえるのです。
そのため、平成19年から知識や技能を有する者に対して、一定基準を満たすことで認定している資格となっています。

他のIT資格とは違い1級から3級の設定があります。
3級はこれから従事することを考えている人間が対象で、2級は2年以上の実務経験や3級の合格者が受験資格となっているのです。
そのほか、職業専門学校や大学卒業、高度職業訓練を修了したものなど、細かに受験資格が設定されているのです。

最上級となる1級の場合には、7年以上の実務経験が受験資格となっていることからわかる通り、企業の中でもベテランと呼ばれる人たちをターゲットにしています。
2級の合格者でも、技能検定に合格後2年以上の実務経験が求められるようになっていますので、難易度的にも価値の高い資格となっているといっていいでしょう。

実務に対応した出題範囲

試験科目としては、各級とも共通になっています。
ただし、範囲は級が上がればそれだけ広くなっていくのです。

実務につながりやすいWebデザイン技能検定ですので、試験科目としてはインターネット概論から始まり、法務やデザイン技術、現在のウェブ標準、ビジュアル、インフォメーションなどに分かれています。
他にも、アクセシビリティや設計構築技術、作業環境の運用管理、安全衛生に至るまで、広い範囲にわたっています。

実技と学科に分かれており、実技の範囲はウェブサイト構築ということで、設計計画からデザインを行い、運用管理までが範囲となっているのです。
合格基準は70点以上で、1級だけはペーパー実技が付加されます。

難易度を考えた場合、3級は難しいものではありません。
ターゲットとなっている属性も、これからデザイナーを目指す人たちであり、合格率も60%もあります。
2級までは、そこまでの難易度ではありませんが、1級になると合格率が20%程度まで下がってしまうのです。

もしも、転職を考えて取得を目指すのであれば、2級は取っておきたいところだといえるでしょう。