図書館における本の専門家が図書館司書

図書館におけるすべての仕事を受け持つのが、司書の役割です。
その中でも、小中高等学校のような教育機関の図書館以外の場所で働く資格が図書館司書になります。
本の管理はもちろんのこと、貸出や管理業務、データの整理、本のアドバイスに至るまで、図書館内における業務のすべてを行なうことができるのです。

図書館司書は、図書館における縁の下の力持ちといえます。
利用者側からは、貸出返却業務の部分しか見えないため、どんな仕事かわかりにくい存在です。
しかし、見えないところで多くの仕事をしており、利用者が利用しやすい環境を整えるために、常に業務を行っているのです。

本のスペシャリストとして、高い能力を持たなければ、勤めていくことができない仕事であるともいえるでしょう。

資格取得までの道筋

図書館司書の資格を取得するためには、いくつかの方法があります。
試験に通ることが大切ですが、その前に受験資格が定められていることに注意しなければいけないでしょう。

受験資格を考えた場合、一般的には大学で図書館司書過程を選択することです。
大学によってはないこともありますが、単位をおさめてしまうだけで受験資格を得ることができます。

司書補として働きながら資格を得るのも、本道であるといえるでしょう。
実際に自分の手で触りながら受験資格に値するよう学んでいくのですから、ふさわしい方法だといえます。
しかし、募集はほとんどなく、かなり難しい選択肢となることも否めません。

そこで、通信教育で単位を修めたり、夜間に専門課程を受けたりすることで資格要件を満たす方法があります。
通信教育では、スクリーニングが求められることもあり、それだけの時間をさけるかどうかが問題となるでしょう。
夜間の場合には、昼間拘束されることがありませんので、働きながらでも受験資格を得ることができるようになっているのです。

本が好きだという資質が大切

図書館司書の資格取得を目指すのであれば、やはり本が好きだということが大切になるでしょう。
仕事柄常に接することになるからですが、一つのジャンルが好きだからというのではなく、あくまでも本が好きという資質が大切です。

本と向き合う静かな職業に見えますが、実際には人との接触が多くなる仕事でもあります。
特に図書館司書の場合には、民間施設での勤務や企業内の図書館など専門性の高い場所での勤務が増えてきます。
それだけに、サービス業としての色も強く、接客ができなければ仕事にならないこともしばしばです。

本というものを扱うため、地道な作業が苦手な人には向きません。
正確に根気強く作業を行わなければいけないこともあり、細かな仕事も多数存在します。
派手な部分はほとんどありませんので、コツコツと努力できるような人こそ、図書館司書に向いているといえるでしょう。