食品の衛生環境を管理する食品衛生責任者

飲食店など食品を扱う職業で、営業施設を運営する場合、衛生管理をするための食品衛生責任者は、条例で置くことが義務付けられています。
食品を扱うといっても、かなり広い範囲になりますが、製造や加工、調理や販売といったことを行うのであれば、おかなければいけません。

以前は条例で定められている資格であるため、県をまたぐと通用しませんでした。
かなり不便なことであり、現在では要件が統一され、どこでも使うことができるようになったのです。

混同しやすい食品衛生管理者との違い

食品衛生責任者の職務といえば、食中毒を起こさないようにし、食品衛生を守らせることにあります。
営業許可をとった施設に関しては、1名を置かなければなりません。
ただし、例外として食品衛生管理者を置いている場合には、必要がないのです。

混同されやすい食品衛生管理者は、特定の品目の製造業の場合のみ設置が義務付けられています。
乳製品や食品添加物、食肉製品などを製造している場合で、食品衛生責任者ではなく、食品衛生管理者が必要となるのです。

各自治体や実施団体によって違う要件

この資格を有するためには、受講資格を満たすことがまずは必要となります。
条例で定められている部分で、各自治体や実施団体によって違いがありますのでチェックしておく必要があるでしょう。

受講が免除される資格もあります。
栄養士や調理師、製菓衛生師などは受講自体しなくても資格を得ることができるのです。

受講の内容は、衛生法規から始まります。
怖い伝染病や疾病に関する知識、労働衛生なども含めて2時間の甲種を受けなければなりません。
次に公衆衛生学として、施設の基準や運営管理基準、規格の基準などを学びます。

3つ目として、食品衛生学でしょう。
事故を起こさないようにするためにも重要で、どうやったら管理できるのか、3時間かけて学ばなければいけません。
ここまで学ぶことができれば、修了証を貰うことができ食品衛生責任者となることができるのです。

食品営業を行うのであれば、ほぼ確実に必要となる資格です。
色々細かな基準もありますが、そこまで難しいものでもありません。
事前に調べて、受けておくといいでしょう。