プログラマの基礎能力をはかれる基本情報技術者試験

IT系国家資格として、スキルレベル2に位置するのが基本情報技術者試験です。
元々は、第二種情報処理試験と呼ばれていたものが、IT資格の再編により変わりました。
そのため、今でも二種と呼ばれることもあります。

ITパスポートとは違い、IT技術や知識を中心とした出題内容になっていることから、プログラマの能力をはかる指針ともなっているのです。

ITパスポートと同様に別れる3つの分野

出題範囲となっているのは、基礎理論やシステムを中心としたテクノロジ系、プロジェクトのマネジメントやシステム監査が含まれるマネジメント系、経営に関するマネジメントが出題されるストラテジ系に分かれています。
ITパスポートの上位に当たる試験であるため、系統としては同じような形になっているといえるでしょう。

午前試験と午後試験に分かれるのも基本情報技術者試験からです。
午前試験は、4択のマークシート試験で、80問出題されます。
60点以上が合格基準で、配転は変更されることがありません。

午後試験は、午前と同様に150分間の試験で60点が合格基準となりますが、配転は公開されていないため、合格発表されるまで正確なことがわからないようになっています。
試験内容を選択することができるのも午後試験の特徴で、問2から問7までは4問選択することができます。
問9から問13までは、C言語、COBOL、Java、アセンブラ、表計算から1問を選択するようになっているのです。

この表計算は、プログラマ以外が受験した場合を想定していますが、難易度が低くなりやすい部分でもあります。
プログラマとして受験する場合には、言語分野を選択するといいでしょう。

学生には厳しい難易度

難易度を考えた場合、すでに職に就いている人にはさほど難易度が高い問題というわけではありません。
合格者の平均は24歳から26歳であることから、新卒者にはかなり厳しい問題となっていることがわかります。
実際に属性から見てみても、IT職を目指している学生の合格率は10%以下なのです。

こういった合格率は、逆に資格取得者を優遇する措置にもつながっています。
採用条件として挙げている企業も多く、IT職を目指す学生であれば、難易度は高いものの取得を目指していくと道が開けやすい資格となっているといっていいでしょう。

そのほかにも、IT業界では最低限の資格として設定されていることがあり、採用の条件として設定されていたり、3年以内の取得を推奨していたりすることもあります。
IT資格として上位の資格を目指す場合にも、基礎として役立つ試験となっているのです。